ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコル

ミッションインポッシブル、シリーズ第4作。2011年公開、主演トム・クルーズ。監督はブラッド・バードという人らしい。全然知らなかったけど、Wikipediaで調べると有名作品がずらりと。

いつ見たんだったかな。後半1時間くらいは24日に帰りの特急で見たんだけど、前半分が思い出せない。

近作はラストを除けば、前作M:I:3よりもずっと良かったですね。“美味しいシーンの連続”なのは変わらないし、一部描写が雑でついていけない部分はあったけど、前作ほどのダイジェストっぽさは感じなかった。イーサン以外の活躍シーンがちゃんとあるのもよかったですね。それのおかげでか、チームプレイを描きたかったという前作よりもずっとチームプレイを見れたような気がする。

今までと違っていわゆるヒロインキャラクターがいないのも珍しい感じがしました。カーターがそれっぽくなるのかなーというシーンが終盤に一瞬あったけど、まったく関係なかったし。というかあのシーンの必要性は全くわからぬ。

あとモローの死ぬシーンを見たとき、ふと思ったんだけどシリーズ全体を通して、悪役の掘り下げがすごく浅い。重点にしてるところが違うというのもあるだろうけど、イマイチキャラクターとしての魅力を描ききれていないなと。モローにしてもヘンドリクスにしても、あの扱いだとほとんどモブと変わらないんじゃないか。

そういうことを思いました。

M:i:III

ミッション:インポッシブル、シリーズ3作目。
2006年公開、ご存知トム・クルーズ主演、監督はJ・J・エイブラムス。

無印と2の感想を書かずにいきなり3ですが、無印、2は高校生のときにDVDを買って見てる。たしか2買えば1のDVDがもらえるみたいなキャンペーンやってたのでもらったんだよなー。

2が15年前、3ですでに10年前と考えるとすごいなー。見ててトム・クルーズもなんだか齢食ってる感がある。

このシリーズはどうも同じスパイものとしては007以上に作品間のつながりが見えない。共通してる登場人物もイーサンとルーサーだけだし、まず時系列がまったくわからない。

まあ今作は1、2よりも後なんだろうけど……

映像はまあ近年の作品だから言うまでもなくきれいなんだけど、話がどうもスピード感があるといえば聞こえはいいけどダイジェストみたいに感じたというか…… どうにもおいしい部分だけを抜き出してて、掘り下げがたりないように感じた。

コース料理のメインディッシュだけ、みたいな。そもそもまずアクション映画には約2時間って尺は、物語るに短すぎるんだろうなとおもう。たとえばサスペンスやミステリーのような作品なら、すべてストーリーに時間を触れるけど、アクションだとどうしてもそれを見せるのに尺をとられてしまい、物語としては中途半端になる。

世間的には売り上げはそこまでもなかったものの、内容は評価されてるってことみたいだけど、僕には今イチあわなかったな。

ソルト

2010年公開、主演はアンジェリーナ・ジョリー。
近いうちに続編が公開されるようで、続編が近いよコーナーみたいなところに置いてあった。

実際、続編がないとちょっと尻切れトンボな終わり方ではあるなあ。

ざっくり言うと、二重スパイが裏切った話なんかな。
クモの毒を取ってるあたりで、三重スパイなのかと思ったんだけど、でもまあ似たようなものではあるのかな。裏切りの理由がマイケル(夫)なのだとすると、それはそれでちょっと話としてチープ過ぎる気もするんだけど……

僕の見たことのあるスパイものの映画って、せいぜい007シリーズとスパイ大作戦シリーズくらいなものだけど、それらの中だといちばんミステリーとサスペンスの成分を強く意識したつくりになってるなあと思えますね。

そうはいってもアクションもしっかり作られてる。いくらなんでも無茶だろって場面もあるけど、ソ連/ロシアで訓練を受けたとか言われると本当みたいに感じられるから恐ろしい。なんというか一種の魔法の設定だ。

続編は気になるものの、この終わり方でいいんじゃないかとも思う。腕の欠けた像と同じく、補うことが蛇足になるパターン。

それにしても新しい映画は、やっぱり進化してるんだなぁとつくづく感じた。後とりあえずおっぱい出しとけ見たいなのは、ないのね。

ゼイリブ

以前会社で先輩がちょろっと話題に出してたので視聴。

1988年公開のSF。監督はジョン・カーペンター。
遊星からの物体Xの人ですね。映画をあまり見ない僕としては珍しく、そっちは大好きな映画で何度か視聴してる。
世間的には透明人間とかの方がタイトルとしては有名なのかな。これは今度近いうちに見るつもり。

ゼイリブははじめてみたけど、これも結構ごりごりのSFですね。こういうひそかに侵略されてるって話は内容としては(SF的には)かなりベタで、古くはハインラインの「人形つかい」(1951年)とかがありますね。あとはウルトラセブンのフック星人の回とか(ウルトラシリーズには他にもあった気もするが…)

Wikipediaによるとレイ・ネルソンの「朝の八時」が原案と書いてあるけど、これはどういう作品なのかは僕は知らない。

ぼくの読んだ中で比較的最近のだとウェン・スペンサーの「エイリアン・テイスト」なんかがそうか。(すでに邦訳版刊行から8年が経っていることを知り、驚愕しました)この作者の小説は結構面白かったのに3冊しか邦訳されてなくて結構悲しい。

話がそれた。

ストーリーとしてはかなり短い。まあ実際約90分の映画なので短めなんだけど、ストーリー的にはどうでもいいようなところで尺を取ったりしてるし、恐らく作中時間でも、まあ長くて1週間とかその程度の期間だろう。主人公の死と、最後に起こした抵抗による結果を持って物語は終わるわけだけど、その世界がその後どうなるかまでは描かれていない。

それ自体はよしあしなんだけど、きっと売れたら続編が作れるようにしたんだろうなーなんていやなことを考えてしまう。

あとはやっぱり今まで映画を見ていて気付いた傾向だけど、その時々の世俗を如実に反映してるなってのが分かる。
公開年の88年は、日本こそバブルの真っ最中ではあったけれど、アメリカでは前年の87年にかのブラックマンデーがおこっていたし、80年代というのは広告戦略が非常に進化した時代でもある。

いまの時代からしても当てはまる部分は凄くあって、特にインターネットの普及により、その傾向はより強くなっているように思える。老若関係なくただのうわさ、デマにながされている様子や、自身の利益のために扇動したり、害をなしたりしてる姿はまさに作中のエイリアンと同じだろう。

しかし最後のシーン、とりあえずおっぱい出しとけ見たいなのはなんなのよ。

レイダース 失われたアーク《聖櫃》

世間からすると、いまさらわざわざ見るものかというような映画を積極的に見ていく方向。
実際、世間と僕の差異をうめるために始めた行為ですから。

というわけでインディー・ジョーンズ、映画第一作目。1981年公開。
主演はハリソン・フォードだけど、歳くってる方と若い方でなんでかイマイチ一致しない。間を知らないからだろうか。
ジョージ・ルーカスにスピルバーグとTHE ハリウッドって感じやね。

多分過去に見てるはず、なんだけど、何故かラストのシーンくらいしか記憶してないんだよね。
見てて思ったよりもコメディというか、漫画的な表現が多いなーって。あと意外とグロテスク。

シーンの転換が凄く多いけど、シーンごとの短さを感じない。かといって全体としてみたとき、長く感じるわけでもない。テンポがいいのか。60年代前後の映画を続けてみてたためか、なんというか映画シナリオの構造としての進歩を如実に感じることができた。ほぼ常にクライマックス上体で弛むシーンがないって言うの、凄いよなー。昨日がテキトー過ぎたからよけいにそう思うよ。

ベースとしての部分、僕は結構オカルト好きなので、こういう話の方向は好きなんだけど、ただどうしてもこういう映画だとそれはエッセンス程度になってしまうんだろうな。実際導入と方向性を作るため程度にしか使われていないから、別に他の要素でも良かっただろうし。

まあ、とはいえアメリカ映画的にはナチかソ連を敵にするのは定番なんだろうね。

ゴールドフィンガー

あいも変わらず007を見る。1964年公開の映画第3作。

以前の投稿で、シリーズを通しての共通が実はあるんだなーと書いたけど、今作には全くなかった。スペクター出てこないし。

ちょっとミステリっぽい雰囲気を出そうとしてるのかなっていう部分もちらほら。
とは言え、どうにも物語のつくりとして雑な気がする。秘密兵器が凄く豪華になってるとか、そういうのはあるんだけどプッシー・ガロアの心変わりへの流れとか、ギャングたちは話だけ聞かされて殺されたのは何故かとか。原作にあるから描写にはいれたというだけなのではないかと思わせられるようなシーンが多すぎる。

そういう映画じゃないことは分かるんだけど、なんだかなー。

あと最後のゴールドフィンガーの死ぬシーンはほぼギャグですね。

それはそうと、そろそろせめて2000年以降の映画を見たいけど、何がいいんでしょうね

ロシアより愛をこめて

昨日につづけて007、シリーズ2作目。1963年公開。
今作も主演はショーン・コネリー。オープニングがエロい。

オープニングでドクターノオの復讐、見たいなことをいってたけど、原作小説としてはドクターノオより前の作品なんだなってことを、いまWikipediaを見て知りました。

実は僕、007シリーズって作品間のつながりってほとんどないと勝手に思い込んでいたんだけど、昭和ライダー程度にはあるんだなって事をはじめて知った。
ただドクターノオ見てないとスペクターという言葉が唐突過ぎて、それが何なのかよく分からないんじゃないかなーとも。
いまからするとそうでもないかも知れないけど、当時の人からすると、ね。

昨日はドクターノオを見た感想で凄くシンプルに感じたと書いたけど、それからすると物語の流れもギミックも随分洗練されたなーと感じた。冷戦を下敷きにおいた三つ巴の争い。特にグランドの動きなんかはずいぶん不気味に感じさせるものがあった。

007といえば秘密兵器なイメージがあったんだけど、それの登場も近作からなのか。とはいえ、僕のわずかな記憶のなかにあるようなSFじみたものでなく、当時でも十分実現できたのではないかと思えるような牧歌的なものだけど。

そしてボンドガール。ドクターノオでは中盤まであっちいってこっちいってな感じだったけど、今作ではヒーロー、ヒロインの構造が物語のごく始まりの部分ではっきりと作られている。僕の007に対するイメージが正しいのであれば、2作目の時点で007のギミックの根幹が完成したのではないだろうかと思える。

しかしタチアナは凄い美人だね。どことなくハーフタレントのローラに似てるかも。
目鼻立ちがハッキリしてるからそう見えるだけだろうか。

ドクター・ノオ

出来るだけベタなやつをどんどん見ていこうという作戦。
多分見たことあるはずなんだけど、全く覚えてない。
ところどころ、なんか見たことあるような気がするシーンが。

007シリーズ映画化第一作目、原作小説としては6作目、らしい。
1962年公開、ボンド役はショーン・コネリー。
年数と合わせると、こんな実はこんなふるい俳優だったのか!みたいな変な驚きがある。映画を良く見るような人からすると、当たり前のことなのかもしれないけど……若い頃の映像の方が良く見てるからなんだろうか。

パッとした感じたことといえば全体としてシンプルなこと。
ストーリーの流れやギミック、登場するガジェット、登場人物のキャラクター、どれもシンプル。敵なのか味方なのかもすごく分かりやすい。ホテルのフロントのねーちゃんが怪しい表情したのだけは、良く分からなかったけど。
このシンプルさは時代から来てるものなのだろうか。今後いろいろ見ていけば気付くこともあるかもしれない。
しかしこのストーリー、現代だからこそわかるヤバさがある。ロケットは飛んでも、爆発させたりしたら放射能汚染でそれどころじゃなくなるぞ。

それにしてもこれ、50年以上前の作品だけど、映像にしても音声にしても、まったく気にならんもんだね。カラーだし。もっとずっと見難いイメージを持ってたんだけど。